朝、パソコンを開いて「今日やることは?」と聞くと、AIの秘書が答えてくれる。調べものはリサーチ部へ、記事の企画はマーケ部へ。最初の数週間は、本当に会社を1つ持ったような気分でした。
ところが数か月たったころから、妙なことが起き始めました。誰も見ていない場所が、静かに止まっているのです。予約したはずの投稿が出ていない。検査は「問題なし」と言っているのに、中身は空っぽ。直したはずの記事を、誰も開き直していない。組織図はきれいなのに、です。
私はガジェットとAIのブログを、本業を持ちながらひとりで運営しています。2026年3月12日に、Claude Code に「仮想の会社」を作るプラグインを入れました。そこから半年あまり。この記事は、その会社を「作り方」の側ではなく、動かし続けた側から書いた記録です。
この記事で分かることは3つです。
- 半年たって実際に残ったものと、使わなくなったもの(2026年10月2日にファイルを数え直した実数つき)
- AIの会社が壊れるときの型3つと、それぞれに足した仕組み
- これから作る人が足していく順番と、まだ作らなくていい人の目安
先に言っておくと、私が自分で書いた部分より、公開されている道具に助けられた部分のほうがずっと大きいです。そこも正直に書きます。では、見ていきましょう。
結論|半年で効いたのは「部署」ではなく「台帳・検査・見張り・記憶」でした

結論から言うと、半年動かして手応えがあったのは、部署を増やしたことではありませんでした。
部署は、作った日がいちばん賑やかです。秘書、CEO、リサーチ、マーケ、開発、経理……と並べると、それだけで仕事が進みそうに見えます。でも実際に毎日を支えていたのは、もっと地味な4つでした。
| 足したもの | ひとことで言うと | なかったら起きていたこと |
|---|---|---|
| 台帳 | 「いつ・誰が・何を」を1か所に集めた表 | 同じ問題に3本の作業が立つ/期限が消える |
| 検査 | 作業の入口で自動に回る点検スクリプト | 「0件」「問題なし」をそのまま信じる |
| 見張り | 定時実行と、止まったときの強制終了・通知 | 夜中に止まって朝まで誰も気づかない |
| 記憶 | 失敗から学んだことの索引 | 同じ失敗を別の日にもう一度やる |
例えるなら、部署は「お店の売り場」、この4つは「レジと帳簿と防犯カメラと引き継ぎノート」です。売り場をいくら増やしても、レジが合わない店は回りません。私の会社で半年かけて育ったのは、売り場ではなく裏側のほうでした。
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土台は公開プラグイン「cc-company」です(作者と、私が入れた日)

ここは最初にはっきり書いておきます。私の「AIの会社」は、ゼロから自作したものではありません。
土台は、GitHub で公開されている Claude Code 用のプラグイン「cc-company」です。
- 作者:Shin-sibainu さん(GitHub アカウント名)
- リポジトリ:https://github.com/Shin-sibainu/cc-company
- ライセンス:MIT
- 中身:「秘書が窓口になり、仕事に応じて部署を増やしていく」仮想組織を、
/companyというコマンド1つで作れる
私がこのプラグインを入れたのは2026年3月12日、バージョンは1.0.0でした。自分の環境のインストール記録で確認しています。
ひとつ注意があります。私が入れた1.0.0と、いま公開されている版では、組織の作り方が変わっています。2026年10月2日にリポジトリの説明を読んだところ、現行版は「最初は秘書だけ。必要になったら部署を追加」という設計で、旧版にあったCEO部門とレビュー部門は廃止、空の部署は削除を提案する、と書かれていました。私の会社にCEOがいるのは、旧版で始めたからです。
これから始める人は、この記事の部署構成ではなく、公開版のREADMEを正としてください。この記事で私が書けるのは「プラグインを入れた日から、自分で何を足したか」のほうです。
部署フォルダの切り方や、秘書・CEOの指示書(CLAUDE.md)の書き方そのものは、5月に note の連載で詳しく書きました。初期構築の話はそちらにまとまっています。
AIカンパニーの全体図|窓口から記憶まで7つの箱

半年たった今の形を、1枚にするとこうなります。左から右へ仕事が流れていきます。
- 窓口(秘書):私の話を最初に聞く。今日のTODO、相談、メモ
- 判断(CEO):どの部署に振るかを決め、決めた理由を記録に残す
- 部署:リサーチ、マーケ、開発など。実際の作業はここ
- 手足(定時実行):私が寝ている間も決まった時刻に動く仕事
- 記録(台帳):やること・期限・私に聞きたいことの一覧
- 点検(検査ツール):作業の前後に自動で回るチェック
- 記憶(索引):過去の失敗と、そこから決めたルールの目次
プラグインを入れた日に在ったのは、1〜3だけでした。4〜7は全部、動かしながら足したものです。
2026年10月2日に、実際のファイルを数え直しました。
| 項目 | 実数 | 数え方 |
|---|---|---|
| 部署のフォルダ | 11個 | 秘書・CEOを含む。ほかにルール置き場が1つ |
| 9月以降に更新があった部署 | 6個 | ファイルの更新日で数えた |
| 定時実行の設定 | 63本 | うち毎日・毎週動く常駐は14本 |
| 道具(スクリプト)のフォルダ | 84個 | うち名前が audit・scan・check など検査系のものは48個 |
| 記憶のファイル | 230個 | ほかに索引1枚(156行) |
| 会社全体の指示書(CLAUDE.md) | 239行 | — |
「定時実行63本」と聞くと大工場のようですが、正直に分けると、毎日・毎週動いている常駐は14本だけです。43本はSNSの予約投稿で、1回動いたら役目が終わる使い捨て。残り6本は、このブログとは別の用事の予約でした。数字は、分けて数えないと実態より大きく見えます。これも半年で覚えたことの1つです。
1日の流れで見るとこうなります
箱だけ並べても分かりにくいので、ある平日の流れで書きます。
朝、私が Claude Code を起動すると、秘書は返事をする前にいくつかのファイルを読みます。今日のTODO、常設の台帳、今日から7日先までのカレンダー、そして私がスマホで答えた質問の受付箱です。カレンダーを7日先まで見るのは、私が出張などで不在の日は会社も止まるからです。不在の前日に締め切りを寄せておかないと、仕事は「期限切れ」ではなく「誰もいない日に来る」形で落ちます。
昼間は、私が頼んだ仕事を秘書が受けて、CEOが部署へ振ります。部署が作ったものは、作業の入口に組み込んだ検査を通ってから保存されます。
夜は私が寝ている間に、定時実行がSNSの予約や数字の記録をこなします。止まったものがあれば見張りが記録し、朝の私のスマホに通知が届いています。
つまり、私が会社にいる時間は1日のうちのごく一部です。残りの時間を支えているのが、4〜7の箱でした。
Claude Codeの機能を、どの箱に使ったか

「AIの会社」と言っても、中身は Claude Code の標準機能の組み合わせです。Anthropic の公式ドキュメント(Extend Claude Code)には、機能をどんなきっかけで足すかの目安がまとまっています。2026年10月2日に読んだ内容を、私の使い方と並べるとこうなります。
| 公式の目安(要約) | 足す機能 | 私の会社での使い方 |
|---|---|---|
| 同じ決まりを2回まちがえた | CLAUDE.md | 会社全体と部署ごとの指示書。失敗のたびに1行ずつ増えた |
| 同じ手順を3回貼り付けた | Skills | 会社そのもの(cc-company はこの形で配られている) |
| 横道の作業が会話を埋め尽くす | Subagents | 部署の作業。大量に読んで、結論だけを窓口に返す |
| 毎回必ず起きてほしい | Hooks | 道具を使うたびに作業ログを残す/AIから質問が来たらスマホに通知 |
| 別の場所でも同じ構成を使いたい | Plugins | cc-company 自体がプラグイン |
この表で私がいちばん大事だと思っているのは、「最初から全部そろえなくていい。きっかけが来たら足す」という考え方です。公式にも、最初は CLAUDE.md から始めて、きっかけが来たものから足していけばいい、という趣旨が書かれています。
定時実行だけは、公式の選択肢を先に見てください
ここは誤解されやすいので、分けて書きます。
公式には、決まった時刻に仕事を動かす方法が3つ用意されています(2026年10月2日に公式ドキュメントで確認)。
- Routines:Anthropic のクラウドで動く。パソコンが閉じていても動くが、手元のファイルには触れない
- Desktop の scheduled tasks:自分のパソコンで動く。手元のファイルを使える
- /loop:開いている会話の中で繰り返す。手軽だが、会話を閉じると止まる
私は今、macOS 標準の launchd という仕組みで Claude Code を定時起動しています。始めた頃(5月)に Claude Code の中で定時実行を作ったところ、当時のバージョンでは、残すよう指定しても会話を終えると予定が消えてしまいました。手元のファイルを毎朝読ませたかったこともあり、OSの側に寄せました。
ただ、これは私の環境と時期の事情です。いま始めるなら、まず公式の Desktop scheduled tasks か Routines を試して、足りないときだけOS側の仕組みを考える、という順番をおすすめします。launchd の組み方そのものは、以前こちらにまとめました。
半年で足したもの5つ

ここからが本題です。プラグインを入れた日には無くて、半年の間に足したものを5つ書きます。どれも「何かが起きた翌日」に足しています。
1. 台帳を1枚に集めた
最初の頃、やることは日付ごとのTODOに書いていました。これが、未来の予定と相性が悪かったのです。「2週間後にこの記事の数字を測る」と書いても、その日のTODOを開くのは2週間後の私だけ。翌日になると、前日のTODOはもう誰も読みません。
そこで、未来の期限を持つ作業は全部1枚の常設台帳へ移しました。1行の形は決めてあります。
- [ ] 作業の中身 | 優先度 | 期限 | 起票日時
私に頼むこと(数字の入力や判断)も、別の台帳1枚に集めました。分け方は「何をしてもらうか」です。
- 期限が近いもの
- 数字を入れるだけのもの
- 判断するだけのもの
- 手を動かす作業
- 着手済みで待っているもの
表の列は「番号・項目・確定値・状態」の4つだけ。これで、私は台帳を開けば「今日は判断だけすればいい」と分かるようになりました。
正直に言うと、この常設台帳は今1万7,000行を超えています。1枚に集めた結果、1枚が分厚くなった。それでも、3か所に散らばっていた頃より迷いは減りました。散らばった台帳では、同じ問題に3本の作業が別々に立っていたことがあったからです。起票する前に、同じ言葉で台帳を検索する。これもルールとして足しました。
2. 検査を「入口」に組み込んだ
AIに任せた作業は、AIに点検させたくなります。ここで私は何度も転びました。点検用のスクリプトを作っても、私が回し忘れれば存在しないのと同じだったのです。
そこで、検査は単独で置かず、よく使う一括処理の入口に組み込むことにしました。記事を投稿する道具を動かすと、その前に検査が勝手に走る。人の記憶ではなく、道具の手順の中に置く形です。
検査を作るときの決まりも3つ足しました。
- 測れなかったものを「正常」と表示しない。未測定の件数を必ず出す
- 「0件」を成功と読まない。0件が出たら、まず母集団(何を数えたのか)が空でないかを確かめる
- 検査そのものにも、わざと間違いを混ぜた自己テストを付ける
2つ目は、実際に痛い目を見て足しました。ある週、新しく書くテーマの候補8つを確認にかけたら、8つとも「あなたの記事はまだありません」と出ました。全部同じ答えなのが不自然で、比べる相手のファイルを開いたら、200本以上の記事が入っているはずの一覧が空っぽでした。0本だったのは記事ではなく、数えた箱のほうだったのです。それ以来、検査は最初に「何件を相手に数えたか」を表示し、少なすぎたら止まるようにしています。
3. 見張りを付けた
定時実行は、動いているうちは便利です。困るのは、止まったときに音がしないこと。夜中の1回が止まっても、朝の私は気づきません。
足したのは3つです。
- 一定時間(私は10分)応答がない実行は、強制的に終わらせて記録を残す
- 仕事が終わったらスマホに通知を飛ばす(ntfy という通知サービスを使っています)
- 自動で動かす Claude Code のバージョンを固定する。勝手に更新されて挙動が変わるのを防ぐため
もう1つ、地味ですが効いたのが「クラウド同期フォルダの中のパスを、定時実行の設定に直接書かない」という決まりです。同期のタイミング次第で、定時実行からファイルが見えないことがありました。3回同じ型で止まって、ようやく検査を作りました。
4. 記憶に「索引」を付けた
Claude Code には、学んだことをファイルに残す auto memory という仕組みがあります。公式ドキュメントによると、索引にあたる MEMORY.md は、毎回の会話の最初に先頭200行か25KBまでが読み込まれ、それより後ろは読み込まれません(2026年10月2日確認)。
私の記憶ファイルは今230個あります。全部を毎回読ませることはできません。そこで索引の役割を、「記憶そのもの」ではなく「本体を開くためのフック」と決めました。1行には「どんな日にこの本体を開くか」だけを書き、教訓の中身は本体のファイルに置きます。
例えるなら、索引は図書館の目録カードです。カードに本の中身を全部書き写したら、引き出しに入りきらなくなります。カードに書くのは「どの棚にあるか」と「どんなときに借りるべきか」だけでいい。
訂正するときは、本体と索引の1行をセットで直します。片方だけ直すと、古い索引に連れられて、古い本体を開いてしまうからです。
5. 人に聞く「受付箱」を作った
AIの会社でいちばん詰まるのは、実はAIではなく私の判断待ちでした。台帳に「オーナーに確認」と書いても、出先の私はスマホで台帳ファイルを開けません。質問は書かれたまま止まっていました。
そこで、スマホで選択式に答えられる受付ページを作りました。AIは質問を台帳に書くのと同時にそのページにも載せ、次の起動時に私の答えを台帳へ書き戻します。
あわせて、決まりを2つ足しました。
- 判断待ちは催促しない。私が忙しい時期は棚上げにして、判断が要らない作業だけを進める
- AIは私の承認を代わりに出さない。「たぶんオーナーはこう言うだろう」で進めない
1つ目は私が楽をするため、2つ目は会社が嘘をつかないための決まりです。
半年で捨てたもの・減らしたもの

足したものだけを書くと、全部うまくいったように見えるので、減らしたものも書きます。
まず部署です。11個ある部署のうち、9月以降に一度もファイルが更新されていないのが5個ありました(2026年10月2日、ファイルの更新日で数えた)。いちばん古いものは、4月を最後に止まっています。
これは「その仕事をしていない」という意味ではありません。仕事そのものは別の部署の中や、道具の側で回るようになりました。ただ、部署として独立させておく理由はなくなったということです。先ほど書いたとおり、公開版の cc-company が「空の部署は削除を提案」に変わったのも、同じ理由かもしれないと思っています(これは私の推測です)。
ほかに、半年で手放したものを並べます。
- 会話の中だけで動く定時実行:会話を終えると予定が消えたので、OS側の仕組みへ移した
- 記事の告知だけを朝に自動投稿する仕組み:図解の投稿に告知を含める形に変えて、6月に廃止した
- 動画講座の準備:9月に止めた。ブログに集中するため
- 日付ごとのTODOに未来の予定を書くこと:常設台帳へ移した
減らしきれていないものもあります。公式ドキュメントでは、CLAUDE.md は1ファイル200行未満を目安にするよう書かれています。長いほど読み込みの負担が増え、指示が守られにくくなるからです。私の会社全体の指示書は今239行で、目安を超えています。失敗のたびに1行足してきた結果です。部署ごとの指示書や、条件つきで読み込まれる場所へ移す作業が残っています。
捨てたものに共通しているのは、作った日には「あったほうがいい」と思っていたことです。部署も仕組みも、増やすのは簡単で、減らすときにはじめて重さが分かります。
AIの会社が壊れるときの型3つ

半年で何度も転んで、転び方には型があると分かりました。どれも note の無料記事で1件ずつ詳しく書いているので、ここでは型だけ並べます。
型1:静かに止まる
いちばん多いのがこれです。エラーが出るなら、まだいい。困るのは、エラーも出ずに何も記録されていない状態が続くことです。私はリンクのクリックを測る仕組みで、どのリンクが押されたかの欄が28日ぶん空っぽだったことに、あとから気づきました。
足した仕組み:未測定の件数を必ず表示する/「空」を正常と区別する
型2:「0件」「問題なし」が正常に見える
先ほどの「記事一覧が空だった」話がこれです。道具は空の一覧と照らし合わせて、正直に「該当なし」と答えていました。点検する側が壊れると、正しい顔をして通ってしまうのが怖いところです。しかも空にした原因は、本物のデータを守るために入れた安全装置のほうでした。
足した仕組み:検査に自己テストを付ける/0件が出たら母集団を疑う
型3:直したつもりで終わる
直した瞬間に気持ちが次へ向いて、直した結果を誰も開き直さない。私は記事のタイトルを直して、3週間開きませんでした。開いてみたら、数字は思っていたのと逆でした。
足した仕組み:直したら「いつ測り直すか」を台帳に書く/全部の手順が終わってから測る
3つの型に共通しているのは、AIの能力の問題ではないということです。人間だけの会社でも、同じ壊れ方をします。違うのは、AIの会社では手が速いぶん、壊れたまま進む距離も長くなることでした。
これから作る人へ|足していく順番と「まだ作らなくていい人」

ここまで読んで「全部そろえないといけないのか」と感じた方がいたら、そうではありません。私の順番を、公式の目安に合わせて並べ直すとこうなります。
- CLAUDE.md を1枚書く。同じ注意を2回したら1行足す
- 同じ頼み方を3回したら、手順として保存する(Skills)。cc-company のようなプラグインを入れるのもこの段階
- 調べものが会話を埋め始めたら、部署(サブエージェント)に分ける
- 毎日同じ時刻にやりたい仕事が出てきたら、定時実行。最初は公式の方法から
- 定時実行が3本を超えたら、台帳・検査・見張りを足す
5番目が、この記事でいちばん伝えたかった段です。定時実行を足すまでは、壊れても私がその場で気づけます。足したあとは、私が見ていない時間に壊れます。見ていない時間が生まれた日が、台帳と検査を足す日だと思っています。
まだ作らなくていい人
正直に書くと、次に当てはまる人は、AIの会社をまだ作らなくていいと思います。
- Claude Code を触って1か月以内の人。まずは CLAUDE.md 1枚と、普通の会話で十分です
- 任せたい定型の仕事が、まだ3つ未満の人。部署を作っても、部署に渡す仕事がありません
- 毎日の作業が、その日のうちに終わっている人。台帳や見張りは、「見ていない時間」がある人のための道具です
- プラグインを入れて間もない人。まずは公開版の README どおりに秘書だけで使ってみて、部署は秘書から提案されてからで遅くありません
何をAIに渡すかの棚卸しから始めたい人は、こちらのほうが先に役立つと思います。
Claude Code そのものの機能や、サブエージェントの基本から知りたい方は、こちらにまとめています。
仕組み全体の考え方(判断・実行・点検をどう分けるか)は、この2本が土台になっています。
よくある質問
- 料金はどのプランから使えますか?
-
Claude Code は、Claude の無料プランには含まれていません。公式の料金ページでは、有料プラン(Pro 以上)に含まれると書かれています(2026年10月2日確認)。Pro は月払いで月20ドル、年払いだと月あたり17ドルです。私は Max(5x)を契約していて、公式ヘルプでの価格は月100ドルです。ただしこれはウェブで契約した場合の価格で、公式ヘルプにも「モバイルアプリ経由では価格が異なる場合がある」と書かれています。私はスマホのアプリストア経由で契約しているので、実際の請求額は公式の表記と同じとは限りません。表示価格には税が含まれないことも、料金ページに明記されています。まずは Pro で始めて、使用量の上限に何度も当たるようになってから上のプランを考えるのが順番だと思います。
- エンジニアではなくても作れますか?
-
作れます。プラグインを入れて
/companyと打てば、秘書が質問しながら組織を作ってくれます。ただ、この記事で書いた定時実行や検査スクリプトは、ターミナルでコマンドを打つ場面が出てきます。Claude Code 自身に書いてもらえますが、何をしているかを一度は読んで理解する前提で考えてください。分からないまま動かした仕組みは、壊れたときに直せません。 - Mac 以外でも使えますか?
-
使えます。公式のシステム要件では、macOS 13.0 以上、Windows 10(1809)以上または Windows Server 2019 以上、Ubuntu 20.04 以上などが挙がっています(2026年10月2日確認)。私が使っている launchd は macOS 専用の仕組みなので、Windows では公式の Desktop scheduled tasks や Routines、OS 側のタスクスケジューラなど別の方法になります。
- 会社の情報や取引先の情報が漏れる心配はありませんか?
-
2つに分けて考えています。1つはAnthropic 側の扱いです。公式ドキュメントでは、Free・Pro・Max の個人向けプランは、設定でモデル改善への利用を許可した場合にデータが学習に使われ、保存期間は許可した場合5年、許可しない場合30日とされています(2026年10月2日確認)。設定はいつでも変更できます。もう1つは自分の側の出し方です。私は取引先の名前、地名、本名、認証情報を記事や外に出す文章に書かない決まりを作り、公開前に機械的に検索して0件を確かめています。仕組みがあっても、書いてしまえば漏れます。
- プラグインを使うのと、自分で一から作るのはどちらがいいですか?
-
最初はプラグインをおすすめします。私も cc-company から始めました。秘書が窓口になる形や、部署をフォルダで分ける形を自分で一から考えると、それだけで何週間かかかります。自分で作る価値が出てくるのは、プラグインの外側、つまり台帳・検査・見張り・記憶のほうです。ここはその人の仕事の中身によって形がまったく変わるので、配られた型では埋まりません。
まとめ|部署は売り場、台帳と検査はレジと帳簿
最後に、この記事で書いたことをまとめます。
- 私の「AIの会社」の土台は、公開プラグインの cc-company(作者 Shin-sibainu さん・MIT)。2026年3月12日に1.0.0を入れた。現行版は設計が変わっているので、始める人は公開版の README を正にする
- 半年で効いたのは部署ではなく、台帳・検査・見張り・記憶の4つ。どれも動かしながら足した
- 部署11個のうち5個は、9月以降に更新が無かった。増やすより、減らすときに重さが分かる
- 壊れ方には型がある。静かに止まる/0件が正常に見える/直したつもり
- 足す順番は、CLAUDE.md → 手順の保存 → 部署 → 定時実行 → 台帳と検査。見ていない時間が生まれた日が、台帳と検査を足す日
- Claude Code は有料プラン(Pro 以上)で使える。私は Max(5x)、公式ヘルプのウェブ価格で月100ドル(2026年10月2日確認)
組織図を描くのは楽しい作業です。私も最初の1週間は、部署を並べるだけで満足していました。でも半年動かして分かったのは、会社を回していたのは組織図ではなく、誰も見ていない時間に何が起きたかを、あとから確かめられる仕組みのほうだった、ということです。
売り場を作るのは、レジと帳簿ができてからでも遅くありません。
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