スマホの「SIM」、選べていますか?
スマートフォンの通信に欠かせない「SIMカード」。これまではカード型の「物理SIM」が主流でしたが、最近は「eSIM(イーシム)」を利用するユーザーが急増しています。
さらに、スマホ本体がデュアルSIM(2つのSIMを使える)に対応していることも珍しくなくなり、物理SIM+eSIMを併用するスタイルがスタンダードになりつつあります。
とはいえ…
- eSIMって結局何が違うの?
- デュアルSIMってどう使えばいいの?
- 物理SIMしか使ってないけど問題ある?
そんな声にお応えして、この記事ではeSIMと物理SIMの違いを徹底解説しつつ、デュアルSIM時代の最適な使い分け方を紹介します。
eSIMとは?物理SIMとの違いをわかりやすく解説
✔ 物理SIMとは?
物理SIMとは、スマホの中に差し込んで使う「小さなICカード」です。
通信キャリア(ドコモ・au・ソフトバンクなど)から提供され、電話番号や通信契約情報が記録されています。
✔ eSIMとは?
eSIM(embedded SIM)は、スマホ本体にあらかじめ埋め込まれたSIM機能のこと。
物理的なカードが不要で、プロファイル(契約情報)をダウンロードすることで即時開通が可能です。
項目 | 物理SIM | eSIM |
---|---|---|
実体 | あり(カード) | なし(内蔵チップ) |
開通までの時間 | 数日(SIM配送あり) | 即日(オンライン手続き) |
差し替え | 必要 | 不要 |
複数契約の切り替え | SIMを入れ替える必要あり | アプリ・設定で切り替え可能 |
紛失・盗難リスク | あり | なし |
初期設定の難易度 | やや簡単 | キャリアにより難易度に差あり |
eSIMと物理SIM、それぞれのメリット・デメリット
✅ eSIMのメリット
- 即時開通が可能(最短5分)
- SIMの差し替え不要でスマート
- 紛失や破損のリスクがない
- 海外旅行時、現地eSIMを即導入可能
⚠️ eSIMのデメリット
- 機種変更のたびに再設定が必要
- 対応キャリアが限定される場合がある
- 物理SIMのように「目に見える安心感」がない
✅ 物理SIMのメリット
- 契約移行が簡単(カードを入れ替えるだけ)
- 通信トラブル時でも予備SIMを使える
- SIMスロットがあればほぼすべての端末に対応
⚠️ 物理SIMのデメリット
- 配送・受け取りが必要(即時開通できない)
- 紛失・破損のリスクあり
- 差し替え作業が面倒
デュアルSIMとは?──eSIM×物理SIMの新常識
多くのスマートフォン(特にiPhoneやGoogle Pixel)は、eSIMと物理SIMの両方に対応しています。
このようなスマホは「デュアルSIM端末」と呼ばれ、2つの通信契約を1台で使い分けることができます。
▶︎ 例:iPhone 13シリーズ以降のSIM構成
- 物理SIM × eSIM(1枚ずつ)対応
- または eSIM × eSIM のデュアル構成も可(日本国内では限定的)
【実用例】デュアルSIMのおすすめ活用法5選
1. 仕事用とプライベート用で番号を分ける
物理SIMはプライベート、eSIMはビジネス用など、1台で2番号を使い分けるスタイルが可能です。
2. メイン回線と格安サブ回線を併用
通話はメイン(例:ドコモ)、データ通信は格安eSIM(例:IIJmioやpovo)にすることで、通信費を月額1,000円以上節約できます。
3. 海外旅行時にeSIMで現地回線を追加
現地のeSIM(例:Airalo, Holafly)を即時インストールし、日本の番号はそのまま保持して使えるのがeSIMの大きな魅力。
4. 片方のSIMに通信障害が起きた時のバックアップ
昨今増えている通信障害。2つのSIMがあれば、片方がダメでも通信が確保できます。
5. 子どもや高齢者用のサブ端末にeSIMだけ使う
データ専用eSIMは月額数百円から利用できるため、見守り用途や子ども用スマホとしても活用可能です。
【検証】iPhoneでのeSIM利用、実際どう?
✅ 対応モデル
iPhone XS / XR 以降のモデルはすべてeSIMに対応。
iPhone 14シリーズからは一部米国モデルで物理SIM非対応の完全eSIM端末も登場。
✅ 設定方法(例:iPhone)
- キャリアから発行されたQRコードをカメラで読み取る
- 「モバイル通信プランを追加」をタップ
- 使用する回線(主回線/副回線)を指定して完了
※再発行には手数料がかかる場合があるため注意が必要です。
WorkTypesLab的おすすめ活用スタイル
スタイル | メリット | おすすめユーザー |
---|---|---|
物理SIM + eSIM(デュアル運用) | バックアップ性・コスト削減・多用途 | 仕事用とプライベートを分けたい人 |
eSIM単独運用 | 軽量・即開通・物理SIM不要 | デジタルネイティブ・ミニマリスト |
物理SIM単独運用 | シンプルで安心感 | 操作が苦手な人、スマホ初心者 |
よくある質問(FAQ)
- eSIMにするとSIMカードはもう使えなくなりますか?
-
いいえ。eSIMを使っていても、物理SIMスロットがあれば併用可能です。
- eSIMの再設定は面倒ですか?
-
キャリアや端末によりますが、再発行には手数料がかかるケースもあり、やや手間がかかります。
- eSIMは安全ですか?
-
物理的な盗難や破損リスクがないため、安全性は高いです。ただし、紛失時にすぐSIMを抜くことはできないため、端末の遠隔ロックを活用する必要があります。
- 格安SIMでもeSIMに対応している?
-
はい。IIJmio・楽天モバイル・povo・LINEMOなど、多くの格安SIMでもeSIM対応プランがあります。
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