「スマホに物理キーボードが付いていたら最高なのに」——そう思ったことがある人、いるんじゃないでしょうか。
BlackBerryが消えてから、物理キーボード付きスマホはほぼ絶滅状態。でも2026年3月、Unihertzが新モデル「Titan2 Elite」をKickstarterで発表して、開始わずか11分で目標額を達成してしまいました。最終的には180万ドル(約2.7億円)以上を調達。物理キーボードへの需要がまだまだ根強いことを証明した形です。
この記事では、Titan2 Eliteの全貌——スペック、特徴、前モデルとの違い、出資方法まで、まとめて紹介していきます。
Unihertz Titan2 Eliteとは?

Titan2 Eliteは、中国のスマートフォンメーカー「Unihertz(ユニハーツ)」が開発した、物理QWERTYキーボード搭載の5Gスマートフォンです。
Unihertzは、超小型スマホ「Jelly」シリーズや、タフネススマホ「Tank」シリーズなど、ニッチな需要を狙った端末で知られるメーカー。前モデルのTitan 2では7,000人以上のバッカーから200万ドル超を集めた実績があります。
今回のTitan2 Eliteは、2026年3月24日にKickstarterでキャンペーンを開始。MWC 2026で「Best of MWC 2026」を受賞しており、発売前から注目度の高さが話題になっていました。
スペックを一覧でチェック

Titan2 Eliteには「スタンダード」と「Pro」の2モデルが用意されています。
| 項目 | Titan2 Elite | Titan2 Elite Pro |
|---|---|---|
| ディスプレイ | 4.03インチ AMOLED / 1200×1080 / 120Hz | 同左 |
| プロセッサ | MediaTek Dimensity 7400(4nm) | MediaTek Dimensity 8400 |
| RAM | 12GB LPDDR5 | 12GB LPDDR5 |
| ストレージ | 256GB | 512GB |
| バッテリー | 4,050mAh / 33W有線充電 | 同左 |
| 背面カメラ | デュアル50MP(OISなし) | 50MP OIS + 50MP望遠 |
| 前面カメラ | 32MP | 32MP |
| OS | Android 16 | Android 16 |
| キーボード | 物理QWERTY / タッチトラックパッド機能 | 同左 |
| 通信 | 5G / デュアルnanoSIM + eSIM / NFC / Bluetooth 5.4 | 同左 |
| その他 | IRブラスター / MicroSD(最大2TB)/ デュアルバンドGPS | 同左 |
| サイズ | 117.8 × 75 × 10.4mm | 同左 |
| 重量 | 163g | 163g |
| アップデート | 5年間のセキュリティ&ソフトウェアアップデート | 同左 |
| カラー | ブラック / オレンジ | ブラック / オレンジ |
スタンダードとProの主な違いは、プロセッサ(Dimensity 7400 vs 8400)、ストレージ(256GB vs 512GB)、カメラ(OIS有無と望遠レンズ)の3点。普段使いならスタンダードで十分、カメラや処理性能にこだわるならProという選び分けです。
Titan2 Eliteの注目ポイント5つ

1. 物理QWERTYキーボード+トラックパッド
最大の特徴はもちろん物理QWERTYキーボード。バックライト付きで暗所でも打ちやすく、キーは大きめで指がしっかりフィットする設計になっています。
さらに、キーボード全体がタッチセンサー内蔵のトラックパッドとしても機能します。キーボード上をスワイプしてスクロール、カーソル移動、ページ送りが可能。かつてのBlackBerryの光学トラックパッドを彷彿とさせる操作感です。
各キーにはショートカット機能も割り当てられるので、「Sキーを長押しでSlackを起動」のようなカスタマイズも可能です。
2. BlackBerryの正統進化を感じるデザイン
デザインはBlackBerry Bold / Curveシリーズを思わせるコンパクトなフォルム。前モデルのTitan 2は、BlackBerry Passportのような正方形に近い形状でかなりゴツかったのですが、Eliteは大幅にスリム化。117.8 × 75mmのサイズは片手で持ちやすく、重量もわずか163gです。
パンチホール型のフロントカメラを採用することで、上部のベゼルもすっきり。見た目の「モダンさ」と「BlackBerryらしさ」を両立しています。
3. 5G・eSIM・NFC——通信機能は最新仕様
ニッチな端末だからといって通信機能が古いわけではありません。5G対応はもちろん、デュアルnanoSIM+eSIMのトリプルSIM構成、NFC(おサイフケータイ系の海外版)、Bluetooth 5.4、デュアルバンドGPSまで搭載。IRブラスター(赤外線リモコン)まで付いているのは嬉しいポイント。
4. Android 16+5年間のアップデート保証
OSはAndroid 16を搭載。Google Playストアから普通にアプリをインストールできるので、「物理キーボードは欲しいけどアプリの互換性が心配」という不安は不要です。
しかも5年間のセキュリティ&ソフトウェアアップデートを約束。ニッチメーカーとしてはかなり手厚いサポートです。
5. 4.03インチ AMOLED 120Hzディスプレイ
キーボード付き端末で4インチ超のAMOLEDディスプレイは贅沢。120Hzのリフレッシュレートでスクロールも滑らかです。解像度は1200×1080で、縦横比がほぼ正方形に近いのが独特ですが、物理キーボード+画面の配置を考えると合理的な設計。
前モデル「Titan 2」からどう進化した?

| 項目 | Titan 2(前モデル) | Titan2 Elite |
|---|---|---|
| デザイン | 正方形に近い大型ボディ | BlackBerry Bold風コンパクト |
| 画面 | 4.5インチ LCD | 4.03インチ AMOLED 120Hz |
| バッテリー | 5,050mAh | 4,050mAh |
| 重量 | かなり重い | 163g |
| プロセッサ | 旧世代 | Dimensity 7400(4nm) |
| OS | Android 15 | Android 16 |
| フロントカメラ | 太いベゼル内蔵 | パンチホール型 |
| 背面ディスプレイ | あり(通知用サブ画面) | なし |
一言でまとめると、「大きく重かったTitan 2を、BlackBerryサイズまで小型化した」のがElite。バッテリー容量と背面サブディスプレイは削られましたが、そのぶん携帯性が大幅に向上しています。日常的にポケットに入れて使えるサイズ感になったのは大きな進化です。
物理キーボードスマホ、実際どう使う?

「物理キーボード付きスマホって、実際どんな場面で活きるの?」と疑問に思う方も多いはず。具体的なユースケースを挙げてみます。
メール・チャットが多い人
物理キーボードの最大のメリットは「触覚フィードバック」。画面を見なくてもキーの位置がわかるので、移動中やちょっとしたスキマ時間でもサクサク返信できます。SlackやTeamsでのビジネスチャット、Gmailでのメール返信が快適。
ライティング・メモ用途
ブログの下書きやアイデアメモを外出先でサッと打ちたい人にもぴったり。フリック入力やフルスクリーンキーボードだと画面が半分隠れますが、物理キーボードなら画面全体を見ながら入力できるのがストレスフリーです。
セキュリティ意識の高い職場
BlackBerryが企業に支持されていた理由の一つが、物理キーボードの確実な入力。入力内容が画面上のキーボードに表示されないため、肩越しにパスワードを盗み見されるリスクが低く、セキュリティ面での優位性があります。
競合との比較:Clicks Communicatorとどっちがいい?

2026年現在、物理キーボード付きスマホの選択肢は極めて限られていますが、もう一つの注目製品がClicks Communicator。比較してみましょう。
| 項目 | Titan2 Elite | Clicks Communicator |
|---|---|---|
| タイプ | キーボード一体型スマホ | キーボード一体型スマホ(iPhone用アクセサリから発展) |
| OS | Android 16 | 独自(Androidベース) |
| 価格 | $389〜 | より高価格帯 |
| RAM / ストレージ | 12GB / 256GB〜 | 非公開 |
| 読者投票(PhoneArena) | 40.74%(1位) | 19.87% |
PhoneArenaの読者投票ではTitan2 Eliteが圧勝。コスパとスペックの充実度ではTitan2 Eliteに軍配が上がります。一方、Clicksはデザインの洗練さや長期的なソフトウェアサポートに期待する声も。
Kickstarterでの出資方法と価格

Titan2 EliteはKickstarterでクラウドファンディング中。出資プランは以下のとおり。
| プラン | Titan2 Elite | Titan2 Elite Pro |
|---|---|---|
| Super Early Bird | $349(完売) | 完売 |
| Early Bird | $369(完売) | 完売 |
| Regular Kickstarter | $389 | $479 |
| 一般販売予定価格 | $489 | 未発表 |
Kickstarterの通常プランでも一般販売予定価格より$100安い設定。早期割引は完売済みですが、Regularプランでもお得感があります。
出荷予定時期
- Titan2 Elite(スタンダード):2026年6月
- Titan2 Elite Pro:2026年10月
Kickstarterでの出資方法は簡単。キャンペーンページにアクセスして、希望のプランを選び、配送先情報を入力すればOK。Kickstarterのアカウントが必要ですが、メールアドレスで無料登録できます。
気になる点・注意点

魅力的な端末ですが、購入前に知っておきたい注意点もあります。
画面サイズは4.03インチ
2026年のスマホとしては画面はかなり小さめ。動画視聴やSNSのフィード閲覧がメインの人には向きません。テキスト入力やビジネスツールの利用が中心の人向けです。
日本語キーボードではない
物理キーボードはQWERTY配列(英語)。日本語入力はAndroid側のソフトウェアキーボード(Gboard等)と組み合わせてローマ字入力する形になります。物理キーでの直接的なかな入力は不可。
クラウドファンディングのリスク
Kickstarterは予約販売ではなく「支援」。万が一プロジェクトが頓挫した場合のリスクは存在します。ただしUnihertzは過去に複数のKickstarterキャンペーンを成功させており、前モデルTitan 2も予定通り出荷された実績があるので、リスクは低い方です。
日本の技適マーク
Unihertzの過去モデル(Titan、Titan Pocket、Titan 2)は技適を取得しています。Titan2 Eliteでも取得される可能性は高いですが、出資前にFAQやアップデートで確認しておくのがベターです。
よくある質問(FAQ)
- 日本から出資できますか?
-
はい、Kickstarterは日本からの出資に対応しています。配送先に日本の住所を入力すればOKです。国際配送料が別途かかる場合があるので、キャンペーンページのFAQで確認してください。
- おサイフケータイ(FeliCa)に対応していますか?
-
FeliCaには非対応です。NFC(Type A/B)は搭載されていますが、Suicaやid、QUICPayなどの日本のおサイフケータイ機能は使えません。QRコード決済(PayPay等)は通常どおり利用可能です。
- スタンダードとProのどちらを選ぶべきですか?
-
テキスト入力やビジネスツール中心の使い方ならスタンダードで十分です。カメラの画質(OIS付き+望遠)やゲームなどの処理性能を求める場合はProがおすすめ。価格差は約$90です。
- MicroSDカードは使えますか?
-
はい、最大2TBのMicroSDカードに対応しています。ただしハイブリッドスロット(SIM2とMicroSDが排他)なので、デュアルnanoSIM使用時はMicroSDが使えません。eSIMと組み合わせれば2回線+MicroSDの運用が可能です。
- ワイヤレス充電には対応していますか?
-
ワイヤレス充電には非対応です。充電は33Wの有線充電(USB-C)のみ。バッテリー容量は4,050mAhで、コンパクトなボディサイズを考えると1日は十分持つ設計です。
まとめ:物理キーボードスマホが欲しいなら、今が出資のチャンス

Titan2 Eliteは、「BlackBerryが好きだった人」「物理キーボードで快適にテキスト入力したい人」にとって、2026年現在ほぼ唯一の選択肢であり、最高の選択肢です。
前モデルのゴツさを解消した163gのコンパクトボディ、5G対応、Android 16、120Hz AMOLEDディスプレイと、ニッチ端末とは思えない充実スペック。Kickstarterの通常プランでも一般販売より$100安く手に入るので、気になる方は早めにチェックしておくのがおすすめです。
11分で目標達成、180万ドル超の調達という数字が、この端末への期待の大きさを物語っています。物理キーボードスマホの灯は、まだまだ消えていません。

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